SMBCコンシューマーファイナンス株式会社から、自宅に借金の返済を求める督促の手紙が届いたという方はいらっしゃいませんか?
中には心当たりのない会社名のため、架空請求ではないかと不審に思われる方もいらっしゃるかもしれません。そのような方に是非知っておいてほしい内容を今回ご案内させて頂きます。
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社は、昔は『プロミス株式会社』と呼ばれていた会社で、2012年(平成24年)7月からSMBCコンシューマーファイナンス株式会社に名称を変更しているのです。プロミスという名前なら知ってるよという人も多いかもしれません。
ところで、過去にプロミス株式会社から借金をしていたが、何らかの事情により途中で借金の返済ができなくなってしまい、そのまま長期滞納の状態になっている場合で、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社から債務者宛に以下のような手紙が送られてくることがあるようです。
(なお、アビリオ債権回収株式会社が、プロミス株式会社(現商号 SMBCコンシューマーファイナンス株式会社)から、滞納している顧客の未払い債権を譲り受けて、顧客に催促の手紙を送ってくることもあります。)
■和解提案書という表題で・・・
『毎度お引立ていただき、誠にありがとうございます。早速ですが、○年○月○日にご契約いただきました契約番号***の取引について、△年△月△日以後のご入金が確認されておりません。現在の債務内容は、下記のとおりですのでご案内いたします。
〈遅延損害金を含む債務残額等の現在の債務内容が記載〉
お客様におかれましては何らかのご事情があり、期日を超過されたこととお察しいたします。ご返済の再開をお願いするにあたりまして、早期の解決を図りたく、「和解案」をご提示いたします。下記の和解案の有効期限につきましては、×年×月×日限りとさせていただきます。
〈いくつかの和解案が記載〉
この「和解案」につきましては、お客様ごの都合にあわせた相談もお受けしますので、有効期限内に「回答書」をお送りいただくか、または担当○○までご連絡くださいますようお願いいたします。』
〈手紙の末尾には、希望する支払い方法を選択する回答書が記載〉
では、どのような和解案が記載されていることがあるかというと・・・
長期滞納が続いているため延滞金(遅延損害金)がついて借金が大きく膨らんでしまっているのですが、なんと遅延損害金を大幅に減額したうえでの、一括返済案や分割返済案を提示してくれていて、非常にありがたい内容になっていることがあります。
債務者の中には、長期滞納してしまっていることに対するあせりもあり、驚くような有利な和解条件に、債権者の連絡先にすぐに電話をいれたり、回答書に希望する返済条件を選択して債権者に返送してしまう方もいらっしゃるのではないかと思います。
◆ここからが大事な話です◆
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社から手紙が届いた皆様に限りませんが、5年以上借金の返済を一切していないかもしれない皆様は、もし督促の手紙が届いた場合に債権者に連絡や回答をする前に、以下の点をチェックしてみましょう!
最後に取引した日から5年を経過していないか?
もし、最後に取引した日から5年を経過している場合には、債権者に対し消滅時効を援用すれば、借金の返済義務を免れられる可能性があります。(ただし、債権者が5年を経過する前に裁判を起こしていた場合など個々の事情によっては、消滅時効の援用によっても借金の返済義務を免れられないケースもあります。)
ですので、最後に取引した日から5年を経過しているかもしれない場合には、債権者と今後の借金の返済交渉(例えば、返済の猶予、借金の減額、分割払いなど)をする前に、消滅時効の可否をまず検討してみて下さい。
なぜなら、最終取引日から5年が経過している場合に、債権者に対し消滅時効を援用すれば本当は借金の返済義務を免れられたのに、それをしないまま債権者と借金の返済に向けた交渉や和解をしてしまうと、たとえ後から本当は借金を時効消滅させることができたと気付いたとしても、消滅時効を認めてもらうことができなくなってしまうことがあるからです。
なお、消滅時効の援用をすれば借金が消滅する場合であったとしても、債務者が消滅時効を援用しない限りは、債権者が借金の返済を求めたとしても違法とはいえません。また債権者は債務者に対して消滅時効のことを説明する義務もありません。
もちろん債権者にとっては、債務者から消滅時効を主張されれば借金を返済してもらえなくなり不利益を受けますので、わざわざ督促の手紙等で消滅時効の案内をしてくれる債権者はいないでしょう。
むしろ、債権者は借金に関連する法律に精通しておりますので、消滅時効の可能性を認識しつつ、それを債務者に気付かれないように、言葉巧みに何とか返済の約束を早急に取り付けて、債務者が消滅時効の主張をできないようにしてしまおうと考えているのかもしれません。
もしかしたら、督促状で見かけることがある『遅延損害金を減免』とか、返済の約束を急かせるような記載も、そのような意図が隠されているのではないかなと思うことがあります。
■(結論)
5年以上借金の返済を一切していないかもという場合には、消滅時効の可能性を考慮に入れて、まずは消滅時効の主張をしてみることをお勧めします。
■あさひ司法書士事務所は、大阪を中心に主に近畿圏(大阪・兵庫・京都・奈良・和歌山・三重)の方からのご相談・ご依頼をお受けしております。
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社(旧商号 プロミス株式会社)に対する消滅時効の援用による解決実績もある、債務整理業務に特化して10年の司法書士久保正道が直接皆様の担当をさせて頂きます。
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