株式会社ギルドとは
もともとハッピークレジット株式会社(株式会社スカイ)という会社がありましたが、山陽信販株式会社及び株式会社信和(スマイル)を吸収合併し、平成16年4月12日にトライト株式会社へ商号を変更しました。その後、平成21年11月30日に今度は株式会社ヴァラモスへ商号変更し、更に平成24年2月27日に株式会社ギルドへと商号変更をして、現在に至った会社です。
この株式会社ギルドから、自宅に借金の返済を求める督促の手紙が届いたり、自宅へ取り立てに来られたりした方はいらっしゃいませんか?
過去にハッピークレジット株式会社(株式会社スカイ)、トライト株式会社、株式会社ヴァラモス、株式会社ギルドから借金をしていたが、何らかの事情により途中で借金の返済ができなくなってしまい、そのまま長期滞納の状態になっている場合で、株式会社ギルドから債務者宛に以下のような手紙が送られてくることがあるようです。
債務名義確定通知という表題で・・・
○簡易裁判所 平成△年( )第×号 □事件に基づく債務名義
お客様との金銭消費貸借契約におきましては、上記に表示した債務名義が確定しており、お支払に関する決定がなされていますが、本日現在までご連絡及びお支払の確認ができておりません。つきましては、裁判所の決定に基づく請求金額をお支払いただきますようお願い申し上げます。
・・・
下記お支払期限までに、ご入金もしくはご連絡なき場合には、解決の意志がないものとみなし、債務名義に基づきて強制執行の申立(差押手続き)を実施することがございますことをここに通知いたします。
・・・
※《告知》お客様とのご連絡が取れない場合等、止むを得ずお勤め先に連絡することもございますので了承くださいませ。
(コメント)
強制執行の申立(差押手続き)を実施するとか、勤務先まで連絡することもあると言われれば、一般の人にとってはかなり心理的圧迫を受けることになると思います。
そのため、差押をやめてもらいたくて、あせって相手方に連絡をいれたり、一部でも入金をしておいた方がよいのではないかと思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
ましてや「裁判所の決定に基づいて」請求とあれば、裁判所が認めている以上は、もうあきらめるしかないという気にさせられてしまいそうですよね。
でもちょっと待ってください。あきらめるのは早いかもしれません。
◆ここからが大事な話です◆
「確定判決によって確定した権利」、「裁判上の和解、調停その他確定判決と同一の効力を有するものによって確定した権利」は、その時効期間が10年となります(民法第169条・旧民法第174条の2参照)。
すなわち、たとえ判決等によって確定した権利であっても、時効消滅しないというわけではないということです。
ですので、判決等で確定した権利であっても、確定後も10年以上一切返済せずに、滞納状態が更に継続していた可能性がある皆様は、消滅時効の援用で、借金を返済することなく借金問題を解決できる可能性があるのです。
※なお、過去に判決等をとられていない場合であれば、金融会社からの借金の時効期間は通常5年ということになりますので、5年以上借金の返済を一切しないまま滞納状態が継続している皆様は、消滅時効の援用で、借金を返済することなく借金問題を解決できる可能性があります。そのため、債務名義が存在するのかどうかや、その内容の確認も重要となります。
詳しくは、こちらのブログ記事「株式会社ギルドからの最後通告書」をご覧ください。
ですので、仮に判決等があったとしても、そこから更に10年以上の長期滞納が継続している場合は、株式会社ギルドに連絡をする前に、まずは借金の消滅時効の可否を是非とも検討してみて下さい。
できれば、借金問題に関しては無料相談を実施している事務所も多いと思いますので、債権者に連絡を入れてしまう前に、早急に専門家の助言を受けられることをお勧めします。
なぜなら、債権者に対し消滅時効を援用すれば本当は借金の返済義務を免れられたのに、それをしないまま債権者と借金の返済に向けた交渉や合意や一部でも返済をしてしまうと、消滅時効を認めてもらうことが困難になる可能性があるからです。
ところで、消滅時効の援用をすれば借金が消滅する場合であったとしても、債務者が消滅時効を援用しない限りは、株式会社ギルドが借金の返済を求めたとしても違法とはいえません。また株式会社ギルドは債務者に消滅時効のことを積極的に説明する義務もありません。もちろん株式会社ギルドにとって、債務者から消滅時効を主張されれば借金を返済してもらえなくなりますので、わざわざ消滅時効の案内をしてくれこともないでしょう。
むしろ、株式会社ギルドは借金に関連する法律に精通しておりますので、消滅時効の可能性を認識しつつ、それを債務者に悟られないように、言葉巧みに何とか返済の約束を取り付けたり、一部返済をさせたりして、債務者が消滅時効の主張をすることを困難にさせてしまいたいと考えていることも十分予想されます。
くれぐれも気をつけてください。
(結論)
株式会社ギルドから手紙が届いた皆様!全ての借金が消滅時効に該当しているとはいえませんが、その可能性がないとはいえませんので、株式会社ギルドと借金の返済のことで話合いをしたり、返済を一部でもしてしまう前に、専門家の相談を受けるなどして、まずは消滅時効の可能性を考えて、消滅時効の主張をしてみることをお勧めします。
そのうえで、もし消滅時効で解決できないことが明確となった場合には、自己破産等の解決方法を検討されたらと思います。
あさひ司法書士事務所
司法書士久保正道
債務整理業務に特化して10年以上の経歴を持つ司法書士久保正道が直接皆様の担当をさせて頂きます。
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